アイデアホイホイ〜3分のヒマつぶし

入れて出す、3分間・・・アイデアを、だよ?

アイデアホイホイセイレーン

我、瞑想を極め超感覚を得たり

■ 我の瞑想を邪魔するでないわ1

たかせ夫は丸坊主である。
だからではないが、瞑想が板についてきた。

正座して目をつぶる様は、雲水が瞑想にはげむそれである。
どうせなら袈裟までいかずとも作務衣ぐらい着ると、感じがでるのであろうか。

「見た目などどうでもいんじゃない?」

と言われそうだが、起きてきた家族にしてみたら、早朝から正座して瞑想している坊主頭がそこにいたら、

「こんなとこで寝てないで、布団で寝なよ!」

とツッコまれるではないか。
事実、ツッコまれるのである。

そこが、袈裟、もしくは作務衣を着て瞑想している坊主がいたらどうだろう。

「な・・・」

と抑えても、あふれてしまう神々しいオーラにあてられ、拝み出すことはあれど、話しかけて瞑想の邪魔をすることなど万が一にでもあるまい。

万が一、といいつつ、百歩、いや、万歩譲って「畏敬の念」を感じぬまでも、

「瞑想中なんだな」

と、そっとしてくれるはずである。もしくは、

「こわ・・・ついにここまで来たか」

と、そっとしてくれるはずである。

これが、家族が起きる度邪魔される瞑想後に得た、平和的解決策だ。
が、これではまだ足りない。

■ 我の瞑想を邪魔するでないわ2

そもそもである。
いや、そもそもだ。

家族が起きる時間に瞑想をぶち当てなければいいのだ。
そう、早起きした朝直後にやればいい。

これで「たかせ息子」「たかせ娘子」の瞑想中襲来は回避できる。
問題は「たかせ妻」である。

この「たかせ妻」がとんでもなく早起きなのである。
そもそも「たかせ妻」が色々やっているから、私にいい影響が出て、「瞑想」をはじめたといっても過言ではないから、感謝はすれど恨みはない。

しかし瞑想中、強烈に、かつ、お構いなしにツッコんでくるのも彼女だ。

「おはよう。加湿器の水入れ替えてくれたんだ。最近やさしいじゃん♪
 なんかやましいことでもあんの?」

ほんっっっとに、私は入れ替えてばかりだな。

ideahoihoi.jp
(参考:たかせ夫と、たかせ妻の会話)

目を開き、瞑想ガイドをするスマホを止め、たかせ妻の方を向く。

「いつもの…ことだろ♪(きらーん☆)」

にっこり微笑む私。
怪訝そうにみつめる彼女。

「まぁいいわ」

作務衣が必要である。

■ 瞑想の達人になってきた

最も瞑想の敵であるのは、自分の内面にある雑念に他ならない。

しかし、瞑想中に、

「雑念があるからこそ、雑念から呼吸に意識を戻す練習ができるのです」

という励ましをいただいたので、今や私の雑念は友である。
なんなら、強敵とかいて(とも)と呼ばせたいほどだ。
朋友でもいい。

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一番の敵を強敵(とも)として平定した私にとって、後は外部の問題をなんとかするのみとなる。

朝の瞑想は坊主オーラでなんとかするとして、夜だ。
実はこれにも解決策があった。

夜は逆に、寝たふりをすればよい。

先に寝床にいき、イヤホンをつけ瞑想ガイドをつけ、就寝したフリをして横たわる。
これなら寝ているようにしか見えない。

完璧だ、と思った矢先である。

ピカーーーーーン

電気がつき、

「あ、お父さん!」
「もう寝てるよ!!子どものぼくたちより早く寝るってどういうことよ!」

寝てるのではない!瞑想だ!!とはいえない。
寝てる作戦だからだ。

「ん、あぁ」
「はやすぎるって!今からここで本読むし!」

そうだ、寝る前にみんなで本を読むのであった。
く…失敗か!

次の日、私は作戦を軌道修正した。

電気はつけっぱなし、目にアイマスクをつける。
そこからの、耳にイヤホン、寝床につき、瞑想ガイドオン!

完璧である。

電気がついたことには気づかなかった。
しかし、

「ぎゃはははははは!お父さん、目が3つになってる!」
「なにそのアイマスク!『かーーみーーさーーまーー』だ!」

サザンアイズの「三只眼吽迦羅(さんじやんうんから)」的な神々しいイメージを出したかったのだが、

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どこかで購入したリトルグリーンメンのかわいさは、私のオーラでは隠しきれなかったらしい。

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が、こちらも時間の問題であった。
幾度となく繰り返すうちに、父親のリトルグリーンメン姿は見慣れ、寝床に横たわっていても、風景のように認識するようになってきた。

その頃には私の寝る前瞑想も達人の域に達してきており、雑念どころか、何もうかばず、

「それでは睡眠前の瞑想をはじめましょう♪」

のガイドを聞いたが最後、気づけば一言の声も耳に入らぬまま、瞑想のガイドが終わってしまっている。

時が飛んだ感覚さへあるほどだ。
そうか、これが、これこそが達人の超感覚。

刀を極めし者、
拳を極めし者、

さまざまな領域を極めし者には、時の動きが遅くなったかのように相手の動きを捉えることができるという。
これころが超感覚。

私が極めし瞑想の超感覚は、それをも超えている。
時が吹っ飛ぶのだから。

そんなことを考えながら、瞑想を終え、また静かに一日を終わりにする私であった。