【目次】
- ■ 禅的、朝掃除のススメ1「気持ちが整う」
- ■ 禅的、朝掃除のススメ2「脳の働きがよくなる」
- ■ 禅的、朝掃除のススメ3「家族に感謝される」
- ■ 禅的、朝掃除のススメ「3分からやってみて」
- ■ 禅的、朝掃除で身につく2つのこと1「即行動マインド」
- ■ 禅的、朝掃除で身につく2つのこと2「早起き」
【引用】少し早起きして、朝の新鮮な空気を味わい、掃除をし、余裕をもって出かける準備をする。そうやって新しい一日によい縁を結び、気持ちよくスタートさせると、すべてがいいほうへいいほうへと回るようになるのです。
【出典】祥伝社『禅と掃除』P55 著:枡野俊明・沖 幸子
朝掃除をはじめて5週間になりました。もう習慣になったと言っていいのでしょうか。朝ランニングよりも、続けたいと思っています。
この朝掃除ですが、あまりに気持ちいいので、あなたにもやってみてほしい。
ということで「禅的、朝掃除のススメ」。この記事では、朝掃除をした方がいい理由を3つお伝えし、朝掃除のはじめ方を書いていきます。
そして最後に、朝掃除で身についたかけがえのない力を2つご紹介したいと思います。
■ 禅的、朝掃除のススメ1「気持ちが整う」
サウナ人気がすごかったですね。私も大好きになりました。熱いサウナに入って、水風呂につかり、外気浴。
「ふぁ~…、ととのう~」
体がふわふわ回りながら、整っていくのを感じます。
ただ、なかなか行けないんですよね。家にサウナがあればいいんですけど、サウナの施設ってちょっと私の家からは遠い。
そんなとき、朝掃除。
掃除も、整うのよ。しかも家でできる。なんなら起きたままの姿で、場合によっちゃ生まれたままの姿でもできちゃう。
「整うって、場が整うだけでしょ?」
それが不思議と、場が整うだけではなく自分の心も整っていくのです。
床を雑巾で磨く。ただそれだけのことなんですけど、一心にひたすらやっていると、乱れた心が落ち着いていく。スッキリ光った床を見て、自分の心も磨かれたように感じる。さっきまでの部屋と違う、凛とした雰囲気が確かにある。
「整うわぁ」という一言が思わず口から漏れてしまいました。それはもう、めちゃくちゃマインドフル。
【引用】坐禅が「静の修行」なら、掃除は「動の修行」です。掃除をするときは、ただ掃除をすることだけに集中します。掃くときは掃くことだけに、拭くときは拭くことだけに、目の前にあるいまこの瞬間に没頭する。禅の修行の根本です。そうやって仏性を磨き出す。
汚れを一つ落とす、ごみを一つ片づける。そのたびに、一つ、また一つと、心が軽くなり、気持ちがすっきりします。心の曇りが取れ、整っていくのです。
【出典】祥伝社『禅と掃除』P18 著:枡野俊明・沖 幸子
■ 禅的、朝掃除のススメ2「脳の働きがよくなる」
3年間、朝はランニングをしていました。気持ちいいですよね、朝ラン。オーディオブックを聴きながら、自分のペースで走る。汗をかき、アドレナリンが出ているのを感じる。
最後はシャワーでシメ。それこそ、
「整うわぁ~」の世界。
しかし、続けるのが難しくなりました。早朝、家を空けることができなくなったのです。家を守ってくれるカミさんのおかげで続けられていた習慣なのだと、改めて感じました。
ランニングほどではないですが、掃除もワークアウトになります。四つん這いになり、雑巾でひたすら床を磨く。一心不乱リズミカルに拭いていると息が上がってきます。朝の涼しい空気の中で汗をかいていることもしばしば。
禅において掃除は「動の修行」とありました。
まさに「掃除=運動」です。
そして、運動は脳の働きを強化する。
【引用】脳の働きを強化することが科学によって現時点できちんと証明されたもの、つまり身体を動かすことに時間をかけるべきである。これには費用もかからない。どんな運動をするか、どこで運動をするかは重要ではない。重要なのは、とにかく運動することだ。
身体を動かせば、たちまち心と身体が健康になり、脳の働きもよくなる。そして運動を習慣にして長く続けるほど、その効果のすばらしさが実感できるだろう。
【出典】株式会社サンマーク出版『一流の頭脳』P301 著:アンダース・ハンセン 訳:御舩由美子
■ 禅的、朝掃除のススメ3「家族に感謝される」
サウナ、ランニングは、完全に自分へのご褒美。自分に「あなたは大切な存在だよ。」と伝えるには最適です。
「その時間をかける価値が、自分にはある」
その証明になりますからね。素敵です。
でも、先ほども書きましたが、家族がいる自分にとって朝ラン習慣は、家を守ってくれているカミさんがいてこその、ご褒美でした。独り暮らしではない自分には、なかなか難しい。
そこで、朝掃除なんですよね。
家族が寝ていても、起きていても、家にいながらにしてできる。掃除機がうるさい?いえ、掃除機使わなくても、小学校の頃に習った方法でやると、静かに掃除ができます。
ホウキ、チリトリ、雑巾、バケツを使ってやっちゃう。
這いつくばって床を磨いていると、視線が近いせいか、すみずみにある埃に気づけます。そして雑巾なら、ピカピカにできる。
掃除機をかけただけの掃除とは違う次元の仕上がりに家族も気づく。
「お父さんありがとう♪朝からスッキリしていて気分がいいわ」
ランニング、サウナに行って家族から感謝されることはありません。しかし掃除であれば、こういうことも起こる…こともある。
感謝されるために掃除をするのは本末転倒。でもまぁ、ただひたすら自分の心を磨く気持ちでやっている掃除で家族に感謝されるのは、気恥ずかしくも、嬉しい。
自分だけではなく、家族の心にも余裕ができるのは喜ばしいことです。
■ 禅的、朝掃除のススメ「3分からやってみて」
掃除は、気持ちが整い、運動にもなって脳の働きが強化される。家族にも感謝されるかも?となれば、
「よしやるぞ!」
とヤル気が出てきたかもしれません。
しかし、無理は禁物。大きくはじめると、初日はよくても、2日目、3日目と難しくなり、それこそ三日坊主になってしまいます。
3分からはじめてみませんか。いつもより3分だけ早く起きて、掃除をはじめる。
特殊な道具を買いそろえる必要はない。私は雑巾一枚で始めました。蛇口から水を出し、雑巾を濡らしてしぼる。それで床を拭いていく。磨いていく。場を整えていく。2階の廊下をやったら今日は終わり。次の日は階段。3日目はリビング。
3分するだけでも気持ちよさ、心が整うのを感じられます。あまりに気持ちよくなるので、掃除する時間がだんだん伸びてしまいました。そうなってきたなら、やる時間を増やせばいい。
3分朝掃除。小さくはじめていきましょう。
■ 禅的、朝掃除で身につく2つのこと1「即行動マインド」
掃除の記事を書きましたが、私、整理整頓めちゃくちゃ苦手なんです。掃除も「好き」というよりもむしろ、「嫌い」という感じ。
本当に、少しずつ掃除をするようになって、綺麗な場所が日に日に多くなると、場を整えることの気持ちよさを知りました。思い知りました。
さらに「ちょこっと掃除する」だけで、積み重なれば人は大きく変わっていけることが分かりました。
「この一つのゴミを捨てたところで、机上は整わない」
なんて、どっかどっかで考えていた自分がいたんでしょうね。一つのゴミを捨てる行為をナメていた。
「禅即行動」
掃除をすることは、「即行動」の連続です。埃があれば即拭き取る。ゴミが落ちていたら、即拾う。
苦手で、永遠に終わらないと思っていた机上整理。1日、1日と少しずつやっていると終わってしまっていた。
家庭の机上だけでなく、職場の机上まで整っていたので、朝掃除様々です。
朝掃除を続けるだけで、「即行動マインド」が身につきます。
「やりたいことがあるのに、中々できないんだよな」
「行動が遅くて。すぐ実行に移せる人がうらやましい」
もしあなたがそうなら、朝掃除をはじめてみませんか。
やりたいことには「今すぐにでもはじめられる一歩」が隠れています。その小さな一歩は、決してバカにできないものであるはずなのに、「やる意味あるの?」と感じてしまう。その一歩をバカにせずに踏み出せるマインド、「即行動マインド」が、朝掃除で身につけることができます。
■ 禅的、朝掃除で身につく2つのこと2「早起き」
さらに、不思議なことに「早起き」も身につきます。
私が朝起きられない原因の一つに、
「あぁ…今日も仕事にいくのがイヤだ。」
という現実逃避でした。そのイヤに感じる現実は確かに変わらず控えています。しかし、それが来る前に「朝掃除」があることを知っている。
4時半、目覚ましに腕時計が震えた瞬間、
「さ、窓開けて空気の入れ換えからしよ」
と飛び起きられるようになりました。
(猫も喜ぶ空気の入換え)
現実逃避の形が変わったと言われればそれまでですが、イヤなことを考える前に、掃除に打ち込めるのです。起きて掃除をしていると、どうしても考えてしまう。
「あぁ、昨日解決できなかった生徒指導。そこから今日はじめないとなぁ…」
浮かんできた想いはそのままに流していく。そしてまた、目の前の床を磨くことに取り組んでいく。
スッキリ場が整った頃には、身体の調子も万全です。
「うし!いいスタートがきれた。これでダメならしょうがないな♪」
みたいな、あきらめの気持ちも出てきます。いい意味で。
早く起きられるようになりますよ♪
3分からで大丈夫。あなたもぜひ「朝掃除」をはじめてみてください。
大げさではなく、人生、変るよ。
長い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。あなたに良きことが雪崩のごとく起きます。