アイデアホイホイ〜3分のヒマつぶし

入れて出す、3分間・・・アイデアを、だよ?

アイデアホイホイセイレーン

ハングリー精神の倒し方

さとえみさんの買い物はエンターテイメントにちなみまして♪

3sisters-of-flanders.blog.jp

外食はエンターテイメント♪

この間、食べ放題のしゃぶしゃぶに行ってきた。
父母も一緒だったので、6人。

小学生2人、一般2人、60歳以上2人の料金。
安くはないけど、食べ放題、ガンガンいくぞ!

■ 会得する超絶能力

っということで、あてがわれたタブレットにて、

「はじめてのお客様へ」

を読み出した。

「長いね」
「うん、長い」
「この下の丸いやつさ、もしかしてスライドの枚数・・・」

言われて見てみると、灰色の●がならんでおり、1つだけ白丸。
スライドの移動に合わせて、となりの灰色が白にかわっていく表示のようで、どうやらスライドの枚数をあらわしているようだ。

「多っ!」

ただでさへ仕事が長引き、晩ご飯の時間が遅くなっている6人にとっては、苦行のような「おあずけ」をくらっている。

フリックする指が超加速し、他5人も写真にうつすように読んでいる。
どうやらフォトリーディングを会得したらしい。

ハングリー精神、偉大。

■ 会得する人間関係の極意

鍋2つが、ピザのハーフ&ハーフよろしく半分ずつに分かれているので、4つの味が楽しめるようだ。

豆乳フォンデュ、白だし、すき焼き、そして中辛チゲの4種類。

たかせ夫、そして父は、普段子どもがいて食べられない、辛い鍋を注文した。
6人いて4つの味を楽しめるのだから、どれかは自分が好きな味である、と言いたいが、

どうやら自分のほしい鍋を主張するよりも、とにかく食べたいナウ、なのである。

ゆずりあいの精神を会得した6人によって、鍋の味は即決した。

ハングリー精神、絶大。

■ 会得する「いただきます」の心

バイキング形式になっている野菜は見向きもせず、ただただ肉を頼みまくる。
タブレットに打ち込むだけなので、容赦がない。

「豚バラ4、つくね1,とり1」
「豚バラ5」
「豚バラ5」

頼んでもすぐ来るわけもなし。
いや、だって、人間だもの。

ということで、バイキングの野菜を見向く。

取ってる最中、テーブルキープしている父のもとに大量の肉が集合していくのを見るやいなや、喰らう者共も集合する。

4つの鍋に放り込まれる野菜、肉、肉、肉、肉、肉。

初めての子どもたちが、

「しゃぶしゃぶってこうやるんだ」

と勘違いして一緒に肉を放り込む。
このさい「しゃぶしゃぶ教育」は鍋にすてることにする。

高等な教育もハングリーには叶わないのだ。
大丈夫、「すてる」なんて言わず、しゃぶりつくすほど食べてあげるから。

ハングリー精神、恐怖。

■ 無敵?ハングリー精神

ひとしきり鍋を愉しんだ6人。ラストオーダーの時間も来ている。
オーダーができなくなっても、バイキングコーナーには行ける。

子どもたちは自分たちで、自分のデザートを作りに行った。

息子は「わたあめ」を。
娘子は「プリン」を。

カスタードベースにゼリーの素を入れてつくる感じなのだが、楽しそうなので一緒に作ってみた。
ソフトクリームを入れたりして、かきまぜてつくる。
パフェのようにお好みのコーンフレークやチョコ、ソースをトッピングしてできあがり。

席に戻って楽しく食べていた。
すると、どうしたことだろう、

「お母さん!できた!」

席に近づいてくる者は、息子であって、息子ではなかった。

「ど、どうして・・・」

カフカではないが、突然息子はハエになったらこんな気持ちなのか、と、はじめてあの奇作に共感する。
年は取るもんですね。
が、もっと年を取った母がつぶやいた。

「ばあば分かるわぁ。一回つくったら、わたがし腕についちゃってね」

共感をしめしなさった!
マザー・テレサか!?

「え?ぼくどうなってるの!?」
「あんたは、あたまからからだから、綿菓子をまとっているのよ!」

と、自分でも気づくだろう、綿菓子まみれになっている現状を、息子に説明してあげた。

めっちゃ笑う息子。
めっちゃ呆れる、たかせ妻。

「さて、俺たちもデザートにいくか」

と父が言うやいなや、

「おまたせしました」



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肉が8皿届いた。

「デザートどころじゃない」
「だね」
「ってか誰が8皿も頼んでん」
「しょーがないでしょ!5皿頼んだのが来てなかったなんて知らず、3皿頼んじゃってて、その2つが忘れた頃にやってきたんだから!」
「確認してから頼めよ!」

ハングリーで得られたはずの極意やら超絶能力やらはどこへやら。

「おあずけ」ではない新たな苦行がまた、はじまろうとしていた。