アイデアホイホイ

とある先生、学びの記録(肺炎療養中)

それはないよ、星占い

■ ある日の星占い

「そしてごめんなさぁ~い。12位は…」

平日7時前。
「めざましテレビ」の星座占いがリビングで流れます。
私をふくめた4人の家族は、それぞれの場所で朝の準備をすすめていて、間に合っていたり、その時間にまだ余裕のあるメンバーがテレビを見ながら報告してくれます。

「お父さん、12位だったよぉ~」

聞いてない。聞いてない!
くやしいけど聞き返してしまう。

「で、どんなこと言われてた?」
「え?知らない」

いや、せっかくだったら中身まで教えてくれよ。
なんとなく12位の気持ちで一日過ごさないとあかんやん。

「お母さんは何位だった?」
とカミさんがマスカラを塗りながら、鏡越しに言ってくる。

「なんと1位♪サポートに恵まれて絶好調の1日だって!たくさん仲間に相談しようだって♪」
と、息子。
「やったぁ~ん♪」

な、何、この差?
日ごろの行いなの?そうなの?

「いや、ほら、お父さん。私とお母さん、星座同じだしさ♪ね?」
と娘。
いや答えたの息子やし。
カミさんと息子、星座違うし。

■ また、ある日の星占い

ある日、テレビをつけたとき、
「10位…」

すでに発表が後半に進んでいて、画面には家族4人の星座がどれも表示されていませんでした。

「ごめんなさい。12位の…」

12位でもない。
こうなると大変。

「お父さんが1位やな。この間最下位やったし。」
と切り出す。

「いや、僕かな。奇跡の2日連続が今日来た気がする。
 それに、本日、音楽会だし。」
と息子。

「それはゆずってあげたいのだけど、ごめん。
 私たち、女性陣2人が1位の方が、色々丸くおさまると思うのよ。」
と、またマスカラぬってるカミさん。
鏡ごしに睨むの怖い。
マスカラ塗る手がエエ味出し過ぎや。やめろ。

「そうそう!中学で私、全校の前でピアノ伴奏ひかないといけないし。」
のっかり上手の娘。
星座占いのときの母娘の結束力、強すぎやろ。

「いや、父が1位であれば、家族はなんとかなる!」
「最下位から、次の日に1位なんて『そんたく』じゃない?
 星座占いってそうじゃないと思う。
 多数決で、私たちが1位でよくない?」

とマスカラ女。いつまで塗ってんねん。

「いや多数決で1位も、星座占いなめんな案件やろ。」
「奇跡の2日連続1位だよ!」

「「「それはない!」」」