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都々逸(どどいつ)初心者に「五字冠(ごじかむり)」をオススメしない理由

都々逸作れるようになったか?
いや、なってないですね♪

【目次】

■ 都々逸「五字冠(ごじかむり)」とは

都々逸が「七・七・七・五」の二十六文字からなる定型詩という話は、前回。

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その頭、冠のように「五字」のっけるのが、「五字冠」ですね♪
つまり、「五・七・七・七・五」の三十一文字の都々逸となります。

【引用】明治二十二年初版の「東都々逸風流花園」(岸上操著)に「都々逸の種類の事」の章があって、
「これもまた通常の都々逸にある格なれども四句二十六音の正格に比すれば変格ともいふべきものにして云々」とあり、事実多くの三十一文字都々逸が作られ今日に至っている。
この形式を「五字冠」と言いはじめたのは鴬亭金升(1868-1945年。「都々逸獨稽古」の著者などこの世界の先達)かと思う(当時の旬刊誌「新世紀」で金升自身が、「私は二十六字の頭に五字をつけたのを“五字かむり”と称する」と述べている)。


【出典】株式会社三五館『新編どどいつ入門』P67-68 著:中道風迅洞

■ 三十一音「五字冠」都々逸の例

【引用】あの人の どこがいいかと訊ねる人に どこが悪いと問いかえす(古典)
このあたり いつか二人で歩いたところ 思い出しては回り道 平山蘆江
突きつめた 女ごころがふと恐ろしい ポツリ軒打つ雨の音 亀屋忠兵衛
みちのくの 女の肌にも似た絹ごしの 奴豆腐へ箸を割る 杉原残華
泣き声は 聞こえないけど障子に写る 肩がゆれてる後ろかげ 吉住福次郎

【出典】株式会社三五館『新編どどいつ入門』P68 著:中道風迅洞

すごい、読んでるだけで心地良い。
心地よすぎて、思わず音読しちゃう。

■ 都々逸(どどいつ)初心者に「五字冠(ごじかむり)」をオススメしない理由

中道風迅洞先生は、どうもオススメしてないようです。
それが、なるほどなぁっと。

【引用】あえておすすめしないのは、「説明的」になりがちだからである。詩は説明ではない。二十六音の作でさえ「説明的」になるのは好ましくないのに、初心者がこれを乱用すると「意足りて余情なし」になるおそれがあるからである。門下の「五字冠」を二十六文字に添削して、かえって「印象の強い歌」になった例がある。詩歌は作品の外にあふれる波紋の余韻を珍重すべきではないかと思う。


【出典】株式会社三五館『新編どどいつ入門』P69 著:中道風迅洞

詩は説明ではないって、もう考えたこともなかったのです。
説明する文章しか書いたことないので、すごい学びです。

正直、ハードル高い。

■ 都々逸、俳句の勉強をしたらTwitterも楽しめるかな

元々はTwitterで濃い呟きをしたいなぁ、と勉強をはじめた都々逸ですが、

「説明ではない」

って、見る世界が変わりました。
説明ではない呟きって、自分にできるかしら。

都々逸の世界の入り口にも立ってないのに、深さにおののきそうです。
滑り台で滑っていければいいのにぃ~。

■ 都々逸(どどいつ)初心者に「五字冠(ごじかむり)」をオススメしない理由、参考文献