息子のピアノの発表会を見てきた。
アンサンブルということもあって、教室メンバー3人での発表らしい。
「大丈夫やろ。めちゃくちゃ練習がんばってたし、すんごいひけてたやん。そんな緊張せんでも。」
「そうなんだけど。やってみないと分からないんだよ。」
ま、そらそうやろな、なんて答えつつ思いつつ、会場に着く。
リハーサルに臨む息子、そして仲間は女子2人。
「・・・え・・」
私は音楽に精通しているわけではないし、ピアノもひけるわけでもない。
が、そんな私でも分かるくらい、リズムがずれて面白いことになってしまっている。
少しまんまるな感じのかわいい女の子が速くなってしまうようだ。
しかもその子がベースを刻んでいる。
必死に合わす息子だが、元の正しいリズムに合わせればいいのか、まんまる女子に合わせればいいのか混乱しているのが手に取るように分かる。
焦り急ぐまんまる、合わず焦る息子の攻防戦。
そして最後を決めるのは、ほっそりした痩身の女の子。
「タラ・・つ・・・トロン♪」
「「「じジャーーーーーン♪」」」
フィニッシュぐだぐだやないかぁ~~い!
息子が心配しているわけがやっと理解できた。
今になってその重さが分かる呟き。
『そうなんだけど。やってみないと分からないんだよ。』
ごめんよ。ごめん。
『大丈夫やろ。めちゃくちゃ練習がんばってたし、すんごいひけてたやん。』
軽々しくこんなこと言った父を、、許してくれ。
世の中にはがんばってもどうしようもないことってあるよね。
スタッフさんがいう。
「はい!じゃぁ本番行きましょう!!」
やめてあげてぇぇぇ。