アイデアホイホイ〜3分のヒマつぶし

入れて出す、3分間・・・アイデアを、だよ?

アイデアホイホイセイレーン

任侠魂でブログ

大好きな小説に『プリズンホテル』という本があります。
任侠魂光る、なんとも痛快爽快笑い泣き群像劇なんですけど、たまりません。

劇中、クラウンホテルでの対応から、地方左遷されまくってたホテルマンが出てきます。
花沢さん。

その花沢さんを、ヤクザの仲蔵親分が自分の経営するホテルにヘッドハンティングするんですね。

よかれとはいえ、赤坂のホテルを水びたしにするわ、代議士の金集めパーティを断るわ、養老院のツアーにスイートを提供するわ、離島リゾートに来る若者にカード使用禁止なんて言っちゃうわ、クラウンホテルにしたら大損害な事件を起こしまくる花沢さんです。
二つ返事で、仲蔵親分にわたしてしまう。

そんな花沢さんに、自分のホテルにヘッドハンティングした理由を親分は告白します。
その中の言葉が、くる。。。

【引用】行く先々で支配人とやり合って、ひとところに一年と落ち着けねえ放浪のホテルマン。そのくせお客からは山のようにお礼状や宅配便が届いて--届くころにゃ本人はおっつけどこかに飛ばされてるってえ、おめでたい男さ。おい花沢。善悪と大小は別物だぞ。悪かったのはいつもおめえじゃねえ。クラウンホテルの方だ

【出典】集英社e文庫『【合本版】プリズンホテル 夏・秋・冬・春(kindle)』 著:浅田次郎

このシーンの親分のかっこよさは半端ないので、ぜひ読んでほしい。
善悪と大小は別物なんですよね。

色々大きい者に臆して、自分は自由に動けないときがあるので、ことあるごとに貫いてきた支配人は、ヤクザではないけど、任侠なんだろうなと思う。

任侠魂。道を極める者。
極めるために大小、強弱関係なく突き進む。

権力ある人が書くから正しわけではない。
影響力がある人が書くから楽しいわけではない。
たくさんフォローされている人が書くから誰かを癒やすわけではない。

この間のバイク哲学もそうだけど、本当に心揺さぶられるんですよね。
何か足りないもの、自分が欲しているもの、を言葉にして表してくれているようで。

【引用】そんなおめえを頭ごなしに左遷し続けたクラウンはどうかしてるぜ。おめえはこう考えていたな。不特定多数の人間が利用する施設は、銀行にせえデパートにせえホテルにせえ、みんな公器じゃなきゃならねえ、とな。その通りさ。世のかなそうでなきゃいけねえ。器はでかくなりゃなるほど、底も深くならにゃ座りが悪くなる

【出典】集英社e文庫『【合本版】プリズンホテル 夏・秋・冬・春(kindle)』 著:浅田次郎

任侠魂って、とても強く深い愛情なんですよね。
書くことで道を極めていきたいと、切に思います。

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