アイデアホイホイ〜3分のヒマつぶし

入れて出す、3分間・・・アイデアを、だよ?

アイデアホイホイセイレーン

3つの「大丈夫です!」

蜜を避ける・・・いやいや、ダイエットじゃないって。

密を避けるということで、
「初詣の日取りをずらそう」
と、アナウンスされている。

従順なことに、我が家で毎年1月2日に行っている初詣を、12月29日に行くことにした。

■ お母さん?

「すんごい空いてる!」
「こんな神社だったんだ!」

コロナで移動を避けていて、何年ぶりかに来た旦那の故郷。
いつもは人の波でごった返しており、ゆっくり見ることのできない神社を見て、子どもたちは口々に歓声をあげている。
ただ、

「屋台は出てないんだね」

初詣に来るたび買っていた「ベビーカステラ」の店は、出店の気配すらまだない。
子どもたちのおじいちゃんは言う。

「コロナやからなぁ」

いや、年が明けてないからだと思う!

心の中で大きくツッコんだが、子どもたちが納得している感じだったので、そのツッコミは世にデビューすることなく心中にいていただいた。

ふと目の前の息子が、私に似た背格好の女性と手を繋ごうとし、

「どうしたん?迷子??」

と言われた。
やさしく声をかけてくれた女性が母と違うことに驚き、慌てて


大丈夫です!


といい、振り返った先に私の姿を見つけかけてきた。
(1月2日だったら確実に迷子ね)と思いながら、半分は笑顔、半分は困り顔で相手の女性に会釈した。

■ 決めは豪快に

この息子は、ショッピングモールの曲に合わせて踊り出し、最後の決めポーズを私がいたであろう場所に向けて放ったことがある。

私のかわりにいた女性はかなり美形で、その女性自身はセンターで歌ってそうなブロンドの方であったが、奇跡的にその状況を飲み込めたらしい。

「上手ねぇ♪」

と笑顔で拍手を送ってくれた。
そのときの息子の反応も確か、

ひゃっ!だ、大丈夫です!

だった気がする。
一体何が大丈夫なのか。必死で他人のふりをしながら、息子から隠れたことが懐かしい。

■ 感謝しかない

お賽銭を投げながら、少し今年を振り返る。
悲しい2つの別れを筆頭に色々なことがあったが、ふと思い出された、この息子の「大丈夫です」が頭の中をヘビーローテーションしている。

どうしても笑えてきて、私は神様に話しかけた。

「今年も有難うございました。大丈夫です。」