まあなかなか泣きやんでもらえないのである。ましてや寝付いてもらうなど。 幸せな気持ちで赤ちゃんを抱かしてもらうのはそうなのであるが、仕事帰り、カラダが疲れていると、おいろはん(娘)の泣き声に合わせて自分も泣きたくなる。 そんなとき助けてくれるのが歌だ。
◆ 小田和正「たしかなこと」
明治安田生命だったか。 この曲に合わせて幸せを切り取った写真たちがスライドショーで流れていく。 なんとも心に残るCMである。 これをリアルでやるのだ。 「忘れないでどんなときも。きっとそばにいるから♪」 赤ちゃんの顔を見ながらこれを歌う、もしくは聞けば、 「なんて私は幸せなんだ!」 と気づけ、涙あふれてくる。 …結局、おいろはんとともに泣くという難点があるが、幸せ涙なのでよしとしている。
◆ B'z「泣いて泣いて泣きやんだら」
それでも泣きやまなかったらこれである。 「そんなに責めないで。あなたが悪いわーけじゃない。(中略) 泣いて、泣いてまたいつか泣きやんだら。 小さな、胸を張ってもいいんじゃないか。」 「そんなに責めないで」というところと、「小さな胸」というところで一笑いできる。 「おいろはん、せ、責めてたんや、自分を!?」 「確かに胸小さい!」 歌詞があまりに赤ちゃんをあやすのにマッチしていて笑ってしまい、その笑い声で赤ちゃん自身が眠れない、そんな難点があるが、「泣くだけ泣きな」なんて大きな気持ちになれる。 「私の胸は大きいぞ」
◆ ケフカのテーマ
FF6の悪役ピエロのテーマである。 音楽はいいものだ。リズムが一定になり、心地よい振動を赤ちゃんに贈れる。 が、この曲を歌いながらあやしていたら。 ディテ(嫁)「何その気持ち悪い曲。やめてよ。」 と言われた。どうも歌い手が巧すぎて、そのテーマ曲の心すら表現してしまったらしい。 ケフカを知らない人に、そのおぞましさが伝わるなんて、なかなかのものである。
◆ ナウシカ「ラン、ランラララン、ラン、ラン♪」
曲名はわからない。ナウシカの回想シーンなどで使われる曲である。 おいろはんが眠りそう、ってときに急に目が開いたので、自分を嘲るように歌ってしまった。 「おいろはんの目が、 ラン、ランラララン、ラン、ラン♪ ラン、ランラララン♪ ラン、ラン、ランラララン、ラン、ランラン、ラララララン、ラン、ラン♪」 するとそれを聞いたディテが、 「何その気持ち悪い曲。やめてよ。ホラーに使われてたヤツでしょ?」 ラピュタもナウシカも観たことがないディテにとって、この曲は「ホラーに使われていたヤツ」らしい。 やはりどうも歌い手が巧すぎて、その曲の心すら表現してしまったらしい。 違うか。 以上、お試しあれ。