今年のお盆はディテ(嫁)さんの祖父が亡くなった新盆。こちらの実家で過ごさせてもらうことにした。
8月15日のことだ。お盆も終わり、明日はおくり盆だなという日。実家に残っている面々で花火をした。
いろは(娘・3歳)はこの間の旅行でデビューしているが、一人で持って花火をやるのはなかなか慣れないようだ。
でも見ているのも楽しいようで、笑顔がたえない。
子どもってわかるのだろうか。楽しいのは楽しいのだが、はしゃぎまくる感じではなく、どこかしっとりしていた。
お盆の終わり、最後の夜にふさわしい雰囲気で最後の花火が消えた。
「さ、家に入ろっか」
誰からともなく入っていく。
ふいに家内から悲鳴があがる。
「きゃぁー!誰よ!クーラーつけてるのに窓開けてった人!!」
電気代の無駄じゃん!という主張ではない。
「家の中、煙でモクモクよ!!」
入ってみると、花火のほとんどを吸い込んだのではないか?と思うほどのモクモク度合いである。
火災報知器が鳴らないのが不思議なくらい。
「煙害や!煙害!」
「どうすんの、これ!!」
「出て行くの待つしかないんじゃない?」
異様な家の中を、子どもはキャッキャキャッキャはしゃしでいる。
最後の花火が消えてもただでは終われない。
この実家にふさわしい雰囲気でお盆の夜が終わっていった。
おじいちゃんが笑っている気がした。しかも爆笑で。