アイデアホイホイ〜3分のヒマつぶし

入れて出す、3分間・・・アイデアを、だよ?

アイデアホイホイセイレーン

嫁を「すごいな」と思うのは…

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「きょうは、さしすぶりに(久しぶりに)みんなでオフロ、はいりたいな」 と、いろは(娘・3歳なりたて)がいうので、入ることにした。 先にディテ(嫁)さんが入って体を洗い、いろはを突入させる。 いろはの頭などを洗っている間に、太一(息子・1歳なりたて)と私が入る、という手順だ。

■ 美容院ゴッコ

男二人で女風呂に突入する頃には、いろはの洗髪に入っていた。 いろはは洗髪が嫌いである。 すごいな、と思うのが、それをゴッコ遊びでディテさんは娘の気持ちをのせているのだ。 「かゆいところはありませんか?」 「ありませんよ♪」 楽しそう。

■ 店員のおねえさん役の母

「はい、今度はおねえさんの方を向いてください」 と店員さんが、いろはに言ったときだ。 「お、おねえさん?…おねえさん…おねえさんね。」 いろはは3回「おねえさん」を繰り返し、その3回の響きにはそれぞれ、疑問・確認・承諾(妥協)の色が混じっていることを私は見逃さなかった。 とくに3回目の妥協と言った方がいい承諾に、目が笑ってしまう。 そこを見逃さないのがディテさんである。 「なによ」 「いや、べつに」

■ おねえさん?おにいさん?

「でも、いろはって『おねえさん』と『おばさん』が判っているということかしら?」 「う~ん、そうなんちゃう?」 ということで実験することにしたようだ。 「ねぇいろは、ばあばは『おねえさん』?『おばさん』?」 まったくなんという質問をするのか、と思っていると、世界一結婚したい相手、ばあばは、 「『おばさん』」 だそうである。そしてこの質問、 「おかあさんは、『おねえさん』?『おばさん』?」 いろはは気づかないかもしれないが、ディテさんの顔は笑っていても目は笑っていない。 「『おねえさん』」 「そうだよねぇ!!」 すごいな、と思うのが、こうやって娘の言葉を…というか心をディテさんはマインドコントロールしていくのである。 気をよくしたのか、ゴッコ遊びに戻る。 「では頭を流しますから、後ろに傾けてください」 正座するいろはが、後ろの椅子に座るディテさんに膝枕してもらう形になった。 「あ、ちなみにいろは、お父さんは『おじさん』?『おにいさん』?」 「『おじさん』!」 このときのニターっとしたディテさんの嘲笑を、生涯忘れることはないと思う。 私の膝の間では、我関せずを決め込み、太一が水面をバシャバシャ叩きまくっていた。