三連休の初日。
朝は部活に行ったのだが、昼はどうしても太一と留守番をしたかったので帰宅した。
太一(1歳)もスラスラ歩くようになったので、一緒に散歩していて楽しい。
よし、男の子の遊びを教えてあげよう♪なんて言いながらゲーム屋さんに来た。
今のゲーム屋さん、どちらかというとレンタルショップを兼ねていることが多く、せっかく来たが太一はゲームよりDVDの方が気になるようだ。
1歳児なんだから「ペルソナ」とかより「アンパンマン」の方が気になるのは当たり前である。
理解のある私は、横目で太一を追いながらゲームを物色することにした。
目を離したのは、ほんの数秒である。
一瞬で消えたのだ。
「た〜い〜ち」
返事が聞こえない。
焦る。焦りまくる。
人目をはばからず地べたに寝そべって、棚の下から部屋全体を見回し、太一のあんよをさがす。
見つからない、うぉぉぉ…
その時だ。
「ばぁばぁばぁ!」
声のする方に駆けること0.2秒。
バサ
「ばぁ!!」
ノレンから太一が顔を出した。
出たところに私がいて驚いていたのが面白かったのか、きゃっきゃきゃっきゃ言いながら、再びノレンの中に入っていく。
そ、そこは!?
ノレンの中で遊びたかったのだろう、愚図る太一に、
「まだ早い!男の子の遊びを超えているぞ!アンパンマンで我慢しなさい!!」
父として一喝した。