「今日はカレーを作りますんで」 そう豪語して定時も早々に退社した。 電車に一本乗り遅れたので家につくのは7時。 まぁそこから買い物に行って作ればいいだろう、そう思っていた。
■ ネコでもできる
「洗濯しといたから」 と言われたことがあった。ディテ(嫁)に、とは言わないが、そう、ある女性に言われたのだ。 「ありがとう」と言ってスーツを脱ぎに行くと「?」干された形跡が無いのである。 「洗濯物は?」 「洗濯機の中だよ」 洗濯物を洗濯機に入れたのは私である。 これから洗濯物を干すのも私であろう。 その女性はそう、ピッ、つまりボタンを押してくれたのだ。洗剤を入れてくれたかもしれない。 これは洗濯したというのだろうか??洗剤のくだりを抜けばネコでもできるのではないか? 「買い物しといたよ♪」 甲斐甲斐しく私を駅まで迎えに来てくれたディテ。今日はカレーだということを知っている。この子は本当に好きなのだ。カレーが。 「先に家に帰っちゃってたから、ニンジンとタマネギも切っちゃった♪」 「お、ありがとう」 うちに帰って戦闘服から部屋着に着替える。 トイレに入り、気張っていると聞こえてくる音。 シャー、シャー、シャー、シャー。トンっ、トンっ、トンっ、トンっ、トンっ、。 出て手を洗うと、 「エリンギにジャガイモも切っておいたよぉ〜♪」 「あぁ、ありがとう」 炊事場に立つ。 切られた野菜は圧力鍋にすべて入っている。私は計量カップで水を計り入れ、カレーのルー、肉を入れ、圧力鍋のふたを閉め、ガスコンロに火をつけた。 3分、圧をかけ、火を止め放置する。 写真は友だちのユッキーナにもらった皿と、私が作ったカレーである。 「アフロのカレーって美味しいよねぇ」 「お、おお」 私が作ったカレーである。ネコでも作れるよ♪