最近まで我が家で行われていた祭りが二つある。 一つはスイカフェア。 このスイカは親友が丸ごと一個持ってきてくれたもので、 毎晩アフロディテさん(嫁)と二人で美味しくいただいた。 六日間の祭りだった。 もう一つは現在も進行形。 チーズ祭りである。 これまた親友が来たときに「酒のつまみにでも…」と買った、 クリームチーズ、カマンベールチーズ、モッツァレラに加え、 買い物から帰って来たディテさんが 「あぁ!一昨日買ったの忘れてた!」 と叫んだことで、とろけるチーズ20枚の生存が冷蔵庫の奥地にて確認されている。 ビッグフットの死骸を発見しても、ここまでは驚くまい。 こっちは生きているのだ。しかも20体。 庭にトマトができるたび、クリームチーズ、モッツァレラチーズは順調に救出されていったが、 20体のとろけるチーズはなかなかの強敵である。猛者といっていい。 「しょうがないわ」 ついにディテさんが打開策を提案した。 ディテ「お好み焼き大会を…開催しましょう」 アフロ「祭りに大会をかぶせる…と?荒技であり新技ですなぁ」 こういうときに困るのが、どうもこっちの人は 「関西人は皆お好み焼きを焼くのが上手い」と確信しているようなフシがある。 中国の方が皆太極拳ができると思ったら大間違いなのである。 できるのは少林寺拳法なのだ。 そこにはボーリングとサッカー、関西弁とお好み焼きほどの隔たりが存在している。 勘違いも甚だしい。 ディテ「アフロに全て任せるわ」 丸投げである。 聞く耳持たないのである。 大会の主旨を軽んじ、お好み焼きにチーズを入れるのを忘れたり、 主旨を重んじすぎ、 「チーズ入り豚玉(豚肉抜き)」、 事切れた豚に涙しながら五食足掛け三日間に渡ったお好み焼き大会もついに閉幕のときを迎えた。 とろけるチーズも残り七枚。 あの圧倒的な20枚の存在感に比べたら、なんと見ていて落ち着くことか。 今日はモッツァレラチーズとトマトのサラダ。 なんだかスローな時間の流れに、秋を感じています。 ベットナーン、ホーチーミン♪…