写真の方、ご存知ですか? 「世界でいちばん貧しい大統領」と言われたウルグアイのホセ・ムヒカさんです。
■ 世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ
2015年3月に、惜しまれウルグアイの大統領を退任されました。
ムヒカ大統領が有名になったのは、2012年リオで行われた国際会議でのスピーチから。
環境が悪化する地球の未来について話し合うために各国の代表者が意見を述べていくも、なかなか名案がでないまま会議は終盤。
小国の大統領が演説を始めました。
■ 今すぐ幸せになる方法
当時の日本のメディアでは、それほど取り上げられなかったようですが、今この演説が絵本で読めます。
【引用】わたしたちの頭には何がうかんでいるでしょう。もっと豊かになって、ほしいものがどんどん手に入る、ゆうふくな社会を望んでいるのではないでしょうか。 わたしはみなさんに問いかけます。 もしもインドの人たちが、ドイツの家庭と同じわりあいで車を持ったら、この地球に何が起きるでしょう。わたしたちが息をするための酸素がどれだけ残るでしょうか。 【出典】汐文社『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』編:くさばよしみ
モノを求めて裕福になり、そこから幸せになるのは難しいのかもしれません。 でも、まだまだ社会の歯車は「モノ作れ!売りまくれ!」の方向のようで、
【引用】あくことなくものを手に入れ、ものをつくり続けることが、いまの社会を動かしています。もしこの動きがストップしたら、明らかにお金の流れはストップします。お金の流れがストップしたら、不景気という妖怪がひとりひとりをおそうでしょう。 しかし世界をおそっているのは、じつは欲深さの妖怪なのです。この欲深さを満足させるためには、もちの悪いものをつくらなくてはなりません。たくさん売らなくてはならないからです。 【出典】汐文社『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』編:くさばよしみ
社会に幸せにしてもらおうと思っても、これまた難しそう。
どうやら今すぐ幸せになるには、 「モノが手に入らない=貧しい」 この等式をぶち壊すのがいいようです。
【引用】古代の賢人エピクロスやセネカ、そしてアイマラ民族は、つぎのように言いました。 「貧乏とは、少ししか持っていないことではなく、かぎりなく多くを必要とし、もっともっととほしがることである」 このことばは、人間にとって何が大切かを教えています。 【出典】汐文社『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』編:くさばよしみ
■ 今すぐ幸せになる方法+α
今すぐ幸せになる方法。 やはりキーワードは『感謝』ということになるのでしょうか。
【引用】人は 、いついかなるときにでも幸せになれるということです 。人間が幸せになるために必要なものは何もありません 。今 、自分の持っている素晴らしいものに目を向け感謝をすること 、それだけなのです 。 【出典】文響社『四つ話のクローバー』著:水野敬也
幸せ、豊かさを感じるのに、モノはいらない。
「感謝、感謝って、満足しちまったら成長も発展もないんちゃうん?」
いやいや、成長も発展も、感謝や幸せ、豊かな気持ちを持っていても追い求められるものではないですか。
成長しよう、発展しよう、そういう欲求はとても大切にしなければいけないものですが、アクセル踏み過ぎて加速し事故っていては意味がありません。
【引用】わたしが話してることは、とてもシンプルなことです。 社会が発展することが、幸福をそこなうものであってはなりません。発展とは、人間の幸せの味方でなくてはならないのです。 【出典】汐文社『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』編:くさばよしみ
『欲望』と『感謝』、その両方とうまく付き合いながら幸せに成長していきたいもんです。はい。
『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』と『四つ話のクローバー』、おっすすめでーす。
ではでは。