【引用】君も大人になってゆくと、よい心がけをもっていながら、弱いばかりにその心がけを生かし切れないでいる、小さな善人がどんなに多いかということを、おいおいに知って来るだろう。 世間には、悪い人ではないが、弱いばかりに、自分にも他人にも余計な不幸を招いている人が決して少なくない。 人類の進歩と結びつかない英雄的精神も空しいが、英雄的な気魄を欠いた善良さも、同じように空しいことが多いのだ。 【出典】マガジンハウス『漫画 君たちはどう生きるか』P224-225 著:吉野源三郎 漫画:羽賀翔一
ルパン三世の有名な映画に『カリオストロの城』というものがあります。 あれを「お父さんが子どもの頃から一番好きなアニメ映画やで」とか言いながら子どもに見せてたんですけど、嫁さんが一言。
「確かに。あなたのルーツが全部入っている気がするわ。」 「え?何が?」 「こういう感じのヒーローになりたかったんだよね、あなた。」
いつも余裕しゃくしゃくで弱みを見せない。 見せてもギャグのような弱みで、「そんなぁ~」なんて不二子ちゃんにいってるだけ。 ピンチにも「こんにゃろ~」って立ち向かって、チャンスに変えていってしまう。
そんなヒーローになりたかったんだろうな。
ピンチでも、緊張でも、あんまり人前では顔に出ないけど、家では貧乏ゆすりが止まらず、家族に心配ばかりかけてしまう。 仕事がたまってくると、もうその壁や重圧に耐えきれなくなって、すぐ潰されて体が壊れてしまう。 病は…気から。
人類の進歩に貢献するほどのヒーローを目指しているわけじゃないけど、せめて我が子が誇れるような父でいたいのですが、これまたどうしてか、<悪い人ではないが、弱いばかりに、自分にも他人にも余計な不幸を招いている人>になっちゃっている高瀬です。
さて、どうヒーローになっていく? せめて、目の前の人を大切にできるくらいの強さを、どう獲得していく?
ね。生きるって難しいね。 『君たちはどう生きるか』
ではでは!