■ 一家に激震…大変なことが起こる
縁の下の力持ち、嫁様が倒れました。 嘔吐…そして発熱。立てません。家事も難しい。
なんていうんでしょうね。 そんなとき自分ができることといったら圧力鍋で野菜を煮て離乳食を作り、残りをカレーにしちゃうことぐらい。
「カレー…気持ち悪くて食べられない…」
そうやんね!気づかなかったぁ!! と、ドジをふむも、なんとか作ったものを
「うんめぇ!」
と言いながら愛娘が食べ漁ってくれるのを見て救われてます。
何にしても「必要とされる」というのは自分の居場所を見つけますね。 と、同時に嫁様の偉大さにも気づかされます。
晩飯作りながら娘の相手…む、無理…。 こうなってやっと気づくのだから遅いんだ、僕は。
■ 突然!?…そして全滅
で、その病気が運悪く娘に伝染ってしまったようなのです。 突然の嘔吐、そして度重なる下痢。次の日医者に行くと。
医者様「ウィルス性の胃腸炎ですね。嘔吐から下痢。治まった頃に発熱がきます」
嫁様の体調も万全ではないので、少し早く退庁して家で看病。 で、できることは圧力鍋で野菜を煮て離乳食を作り、残りをクラムチャウダーにすることぐらいなんですけど。
嫁「う…、シチュー…このぐらいなら食べられるかな…」
と、また相手のことを考えられず、少し失敗。が、しかし、…あれ?俺もあんまり食べたくないな…
その夜、皆が寝静まった頃。トイレ。
高瀬「エレエレエレエレエレ…エレエレエレエレ」
僕にも感染したのでありましたとさ。
■ 人間、たまには熱を出してみるもんだ
「そうか!俺が帰って看病するしかないな!!」
なんてヒーローみたいな気分で帰るも、3時間で即撃沈。
嫁様にも「ごめんね、伝染しちゃって」なんて言わせてしまう。
そんな中、次の日連絡した職場のあたたかさ。
「ははははは。こっちは大丈夫だから、体早く治しな!ってか俺に伝染ってないだろうな!?なんてな!はははははは!」
有り難さを知りました。
毎日働きに行けるって、ほんと幸せなことですよね。 行けなくなって知るのだから遅いんだ、僕はいつも。
一歳の愛娘。幼子は幼子なりに、平日うちにいる父を不思議に思っているようで、あまり近寄ってきません。 それとも「こいつ…自分以上に危険なウィルスを持ってやがる…近寄るべからず」とでも思っていたのでしょうか。
毎日帰ってきたとき、
ダダダダダダ「おとーた!おとーた!」
と絡んでくれることがどれだけ幸せなことであったか気づかされます。 避けられて初めて知るのだから遅いんだ、僕はいつもいつも。
■ 大変なことの意味
全てのことには意味がある…と、思いたきゃぁ思えばいいのです。 そう思いたいときには調子よく思って、その意味を考えたりするのですが、考えれば不思議なもので何かしらの答えがひっかかるものですね。
「大変なこと」というのは、普通の日常が壊れることをいうのだと小林正観さんがいっていた気がします。
そこで気づくことっていうのは、「あぁ…普通って素晴らしかったんだ」ってことみたい。
普通って、普通じゃない。 当たり前って、当たり前じゃない。
「ちょっと日々に感謝が足りないんちゃうの?」
と、お釈迦様がピピっと僕をこづいて、熱38.5度。 要所要所で、いつもツネっていただいております。 ありがとうございます。
それにしても子どもの適応力というのはすごいですね。 平日布団にへばりついている父の姿にもなれたようで、
ダダダダダダダっと近づいてくるや、右手で僕の頭を押し上げ、
娘「おっき!おっき!!!(起きろ!起きやがれ!!このグータラ親父!!仕事にいかへんねやったら、うちと遊びや!!)」
嫁「あらあら…お父さんまだしんどいんだから、そっと!そっと!」
必要とされる嬉しさをあらためて感じつつ。元気になったらおもいきり遊ぼうね、と心の中で指切りげんまんをしましたとさ。
長い文章、最後までお付き合いありがとうございました。 あなたによきことが雪崩のごとく起きますように。