■ リチャード・カールソンさんが贈った手紙
『小さいことにくよくよするな!』という本があります。 僕にとってとても思い入れの深い本で、はじめて一冊読み切ることができた本でもあります。 その著者リチャード・カールソンさんは、2006年、出張中の飛行機内で肺塞栓のためお亡くなりになりました。 45歳という若さ。 今回ご紹介する本『君に贈る最後の手紙』は、亡くなる三年前の結婚記念日、リチャード・カールソンさんが奥さんのクリスティーンさんに贈った手紙です。 この素敵な手紙は、こんな一節から始まります。
あと一時間の人生。 ぼくは誰に話しかけるだろう。なぜ今ではないのだろう。
■ 大好きな詩
リチャードさんが好きな言葉は、
"もし人生が残りあと一時間で、 たった一本しか電話がかけられないとしたら、 誰に、なにを話すだろう……。 なぜ今、そうしないのだろう?"
スティーブン・レヴァインさんという方の言葉です。 これを聞いて9.11同時テロと、ノーマ・コーネット・マレックさんの詩『最後だとわかっていたなら』を思い出す方もいるかもしれません。
あなたは言わなくても わかってくれていたかもしれないけれど 最後だとわかっていたら 一言だけでもいい……「あなたを愛してる」と わたしは 伝えただろう
この詩も、リチャードさんが大好きな詩だったそうです。
■ どうやったら今を大切にできるのか?
この本で、僕が改めて教わったことは二つあります。
- 当たり前というのはないということと、
- 今を大切にするということです。
『小さいことにくよくよするな!』でもそうだったんですが、 この二つはリチャードさんが伝え続けてきたことですね。 どうやったら今を大切にできるのでしょう? シンプルな答えが、この本の中にありました。 「もし後一時間の人生だったら?」 少し立ち止まって、この質問について考えてみるといい。 するとどんなことが起こるかというと、優先順位が、今もっている自分の価値観が大きく変わります。
- どうして忙しさにかまけて、嫁さんの話を聞いてあげなかったんだろう?
- なんでもっと子どもとキャッチボールしてやんなかったんだろう?
- どうしてあの人に「ごめん」が言えなかったんだろう…
自然と今を、今目の前にいる人を大切にしたくなります。 大切な人に連絡を取りたくなります。 僕は思わず連絡してしまいました。
"人はいつの日か死ぬ運命にあり、いつの日か人生を振り返り、なにが大切なのかを考える。ならば、今日からそんな生き方をしてみてはどうだろう?"
リチャードさんがクリスさんに書いた手紙をぜひ読んでみてください。 心の中があつくなりますから。
"たしかにいつも明日はやってくる でももしそれがわたしの勘違いで 今日で全てが終わるのだとしたら、 わたしは 今日 どんなにあなたを愛しているか 伝えたい"