(今回の記事は「変われないのは脳のせい?」の続きです)
【引用】私が子どものころ肥満児だったということは、お話しましたね。ところが高校三年生のとき、50キロの減量に成功しました。友達は、どんなダイエットをすればそんな劇的な効果があるのかと尋ねました。私は「…」と答えました。 【出典】サンマーク出版『もう、不満は言わない』 著:ウィル・ボウエン 訳:高橋由紀子
ボウエンさんがどんなダイエットをしたか、の前に…
■ 涵養とは
「涵養」という言葉をよく使わせてもらっています。 この熟語はとても素敵な言葉で、意味は 「自然に水がしみこんでいくように、ゆっくりゆっくり養い育てること」です。 文章が上手く書けるようになりたい、そういつも思っているのですが、これがなかなかスルスルいきません。 毎日日記を付けていても、好きな本を書写していても、 「こんなことして意味があるのかな?」 成長を感じられずにモンモンとしてきます。 そんなときは少し焦っている自分を感じるのですが、 心の中で「涵養に涵養に」というと落ち着いてきます。 人との関係もそう。 初めて会う人に、自分のことを判ってもらいたい、アピールしなきゃと焦りますが、第一印象は大切といっても、その後、末永くよいお付き合いをしていくには小さい心遣いをかけていくのが肝要…、涵養だけに………。
■ 変化を邪魔する脳を鎮めるのは簡単?
前回の記事で「変われないのは脳のせい」かもしれないということをご紹介させていただきました。
■ 邪魔する脳をすりぬけ成長する方法
それは脳が変化する恐怖に慣れるまで、一歩一歩の歩みを小さくするということです。
【引用】控えめな変化によって、人間の心は成功や創造性の妨げとなる「恐怖」を迂回しやすくなる 【出典】講談社『脳が教える!1つの習慣』 著:ロバート・マウラー 監訳:本田直之 訳:中西真雄美
プールの飛び込みを1mなら飛べる。 2mも飛べる。 3mは恐い…けど2m10cmなら飛べる。 2m20cmを飛べた。2m30cmも飛べた…するといつのまにか…。 恐怖も徐々に徐々に慣れていけば、克服できます。 脳が感じてしまっている変化への恐怖も同じ。 どんなに些細だと思えるものでも、小さい一歩なら脳の邪魔を受けずに変化できる。 そして変化に慣れた頃に、一歩を大きくしていけばいいんです。
【引用】目標実現に向かって努力する前に、潜在意識を安心させてあげる必要がある。(中略) 「新しい自分」に十分耐えられるのだということを、潜在意識にわからせてあげることが、とても大切なのです。それによって潜在意識は、変化に対して抵抗することなく、キミの目標実現にフルに協力してくれる、というわけです。 【出典】『ダメな自分を救う本』著:石井裕之
「掃除をしなければいけない…」 そう思っているのに動けないのは、 ・ピッカピカにしないといけない、 ・全部片づけないといけない、 はじめの一歩が大きすぎて腰が上がらないだけかもしれません。 それは大きな変化に脳が恐怖を感じている状況ですね。 ・机の上だけ片づける、 ・そのペンだけ片づける、ならどうでしょう? 「それくらいならできるさ!」というものから始めてみませんか。 ダイエットだってそう。 「一日30分ウォーキングするぞ!」 「朝の食事を全部抜くぞ!」 そうやって三日坊主になるのは、一歩が大きすぎるのではないでしょうか? ・テレビを見ている間だけ足踏みする、 ・プリンを半分だけ夫に分け与える どうでしょう?楽しくできそうではないですか? そして、冒頭で引用させてもらったボウエンさんのお話の続きです。
【引用】友達は、どんなダイエットをすればそんな劇的な効果があるのかと尋ねました。私は「やめないダイエット」と答えました。 【出典】『もう、不満は言わない』著:ウィル・ボウエン
■ 涵養力、小さな一歩を抱きしめて
マウアーさんのお話に戻ります。 小さな一歩のいいところは、あまりに些細すぎてやめることができません。 小さな一歩も積み重ねていけば、どこまでもいくことができます。 〈一歩一歩は小さくても、確実に行動し、習慣にすれば、やがて大きな目標に到達することができる-それを忘れないでほしい〉(ロバート・マウアー) 涵養を貫く秘訣は、その小さい一歩、小さい変化を馬鹿にせず抱きしめることです。 〈小さなことに卓越し、日常の退屈な些事に気高く勇敢であることは、賛美に値するほど稀有な美徳である〉(ハリエット・ビーチャー・ストウ) 〈大きなことを成し遂げるなら、小さなことを積み重ねなさい〉(老子) どんなことをするにも、成長し続けていくことが大切なんだと思うんです。 夢を叶えるにも、あきらめないことが一番重要だと思うんです。 そして、成長し続ける、あきらめないために必要なのは、 ・無理をしないということ。 ・焦らないこと 涵養の力、涵養力を最大限に発揮して成長し、目標を達成するために、無理せず、焦らず、木が年輪を刻むように、涵養に涵養に、ゆっくりゆっくり成長していきましょう。