アイデアホイホイ〜3分のヒマつぶし

入れて出す、3分間・・・アイデアを、だよ?

アイデアホイホイセイレーン

違う苦笑い。違う存在。

うちの息子が焼き飯を作る妻に近づいていき、

「なんか手伝わせて!」

そうだった。息子はチャーハンを作りたがっていたのだ。
偏見だが、チャーハンを作れる男の子って何かカッコイイ気がする。
小学3年生の息子に、そんな思考はまだないだろうが、

「そういえばお父さん、本格的なチャーハン作りたくって、付き合いだした頃かしら。中華鍋を買ってたわね?」

と妻が昔を思い出し言った。

「ちょうど俺も思ってたとこや」
「で、お父さんは作れたの?チャーハン」

私が口を開こうとしたそのとき、

「それが、『熱が大事何や!』とか言いながら、煙出るくらいナベ熱して」
「とっても美味しく・・・」
「全部真っ黒けっけに焦がしちゃったのよ!」

美味しく・・

息子が訊く。
「美味しかった?」
「いやぁ、すんごい味がしたけど、お父さんが格好つけて一生懸命作ってくれたから。苦笑いして食べたわよね?」
「やっぱ、不味かったよな?」
「そうね、まずかったわね。」

少し無表情になった後、フッと二人して苦笑い。
19年前のとは少しちがった気がした。
そしてもう1人の存在も。