コケにした書評をする人が好きじゃないんですよね。
「よかった本を紹介してくれよ」
って思う。
と書きながら、ブーメランが私を突き刺したことに気づきました。
「俺今、やな奴を評価してんじゃねぇか。好きな人を紹介しろよ」
ってな具合です♪
私ってば未熟ですからねぇ。
何か創り上げた人たちへのリスペクトがあって、建設的な意見をさらに述べていくような書評はいいと思うのですけど、人を貶めるような評価をすることで、自分を相対的に高めざるを得ないような人を見ると、残念で仕方がないのです。
「だから、たかせ、もうやめろって言ってるやろ!同じことしてるぞ!」
し、失礼しました♪
高瀬は好きじゃない映画は紹介しないし、読みたくない本は取り扱いません、と心に決めました。
「で、お前は書評できるのかよ?」
いえ、できません。できることは、めっちゃ好きを伝えるだけです♪
【引用】「それが出来なかった者は、長い長い間伝えられてきた命の糸を断ってしまうわけですね」
ミラルが、サエを見つめた。
「それは違うわ」
ミラルはやわらかい笑みを浮かべていた。
「私、この先子どもを持てるかどうかわからないし、だから、つい声を大きくして言っちゃうのだけど、でも、それは違いますよ。
この世に生きている人々の数は膨大だから、祖先から伝わってきた何かがあるとしても、一人一人が次の世代を産めたか、産むことができなかったということで、その命の連鎖の糸が消えるようなものじゃないんです」
【出典】株式会社KADOKAEWA『鹿の王 <下>-還って行く者-』P302 著:上橋菜穂子
好きすぎる。以上です。