アイデアホイホイ〜3分のヒマつぶし

入れて出す、3分間・・・アイデアを、だよ?

アイデアホイホイセイレーン

『はてしない物語』愛することができる悦び

【引用】自分がだれか、自分の世界がどこなのか、バスチアンには、今ふたたびわかった。新たな誕生だった。今は、あるがままの自分でありたいと思った。そう思えるのは、何よりすばらしいことだった。あらゆるあり方から一つを選ぶことができたとしても、バスチアンは、もうほかのものになりたいとは思わなかっただろう。今こそ、バスチアンにはわかった。世の中には悦びの形は何千何万とあるけれども、それはみな、結局のところたった一つ、愛することができるという悦びなのだと。愛することと悦び、この二つは一つ、同じものなのだ。

【出典】『はてしない物語』1982.6.25第一刷 2009.6.25第五七刷 P572 著:ミヒャエル・エンデ 訳:上田真而子 佐藤真理子

はい、ということで。
『はてしない物語』読了でございました。

なんというか、半世紀近く読み継がれる名作というのは、とにかく骨太。
しゃぶり尽くせませんね。

冒頭の引用部分は、確かに感動したのだけど、なぜ感動したのかも、この文の内容もよく分からないもの。

自分もきっと「誰になりたい?」と聞かれたら、今は「自分」と答える。
そういう話なようで、そういう話じゃないような。

世の悦びとは全て、「愛することができるという悦び」。

「愛される悦び」ではなく、
「愛するという悦び」でもなく、
「愛することができるという悦び」。

愛することができないときに、確かに悦びはない気がする。

うーん。分かるようで分からない。分からないようでやっぱり分からない。

はてしない物語だわぁ。