高瀬「ミドルネームがほしいよね」
嫁様「何よ急に」
ネットの世界で名を馳せていくにしては、「高瀬賢一」だけじゃ心許ないと感じ、嫁様に相談したんだよ。
高瀬「ルフィーだって『モンキー・D・ルフィー』だし…」
嫁様「え?何?お猿さん?」
高瀬「おいやめてくれ。親愛なる『ワンピース』ファンを敵にまわす」
嫁様「あぁ。手伸ばしたいの?びよーんって」
高瀬「ちがっ。ミドルネームかっこいいやんって話」
芸名感あった方がいいじゃん、とかなんとか、とにかく高瀬に合うミドルネームをつけてくれと頼み込む。
嫁様「なんで私が…ちなみにどんなミドルネームがあるの」
お、ちょっとのってくれた。
高瀬「えぇっと…。ウィル・キャロル・スミス」
嫁様「あら、かわいい。ジーニーってそうなの。」
高瀬「そうなの。あと…エマ・シャーロット・デューレ・ワトソン」
嫁様「ながっ。エマ・ワトソンの方が分かりやすくない?」
高瀬「確かに…リチャード・ティファニー・ギア」
嫁様「え?え?リチャード・ギア?『プリティー・ウーマン』?」
高瀬「そう、プリティー・ウーマンじゃない方ね」
嫁様「似合うぅ~。かっこいぃ♪ティファニー似合う♪」
高瀬「じゃぁ、『高瀬・ティファニー・賢一』どう?」
嫁様「…ティファニー、かわいそう。卑猥。語呂も悪いし。」
高瀬「…前半、聞き捨てならないんですけど」
嫁様「いや『高瀬・ティファニー・賢一』って、単語的に男・女・男じゃん」
高瀬「はい、確かに。それが…はっ!」
嫁様「そう、ティファニーちゃん、嬲(なぶ)られてる」
その発想出ないわぁ。
そしてそれを言うなら、リチャード・ティファニー・ギアも男・女・…あ、やめとこ。
嫁様「何にしても、日本人なんだから、日本語のミドルネームがいいんじゃないの?」
高瀬「一理あるな」
嫁様「『高瀬・一理・賢一』…ダメ。」
高瀬「いや、案を言ったわけじゃ」
嫁様「『高瀬・アン・賢一』…ダメ。嬲(なぶ)る感出る。アンちゃんかわいそう」
「嬲る感」夫婦の会話でまず出ないと思うんですけど。
嫁様「主義主張とか、趣味とかを入れたら」
高瀬「高瀬・ブログ・賢一」
嫁様「横文字がなぁ」
高瀬「高瀬・物書き・賢一」
嫁様「語呂、がなぁ」
高瀬「高瀬・文豪・賢一」
嫁様「名前負け」
高瀬「高瀬・書く・賢一。
高瀬・読む・賢一。
高瀬・謙虚・賢一。
高瀬・感謝・賢一。
高瀬・筋肉・賢一。
高瀬・マッスル・賢一。
高瀬・嫁様・賢一。
高瀬・漫画・賢一。
高瀬・坊主・賢一。
高瀬・アフロ・賢一。
高瀬・ペルソナ5・賢一。
高瀬・ゲーマー・賢一。
高瀬・・・」
嫁様「あのさ」
高瀬「高瀬・ジョルジョ・賢一」
嫁様「ウィル・スミスもさ、エマ・ワトソンもさ、リチャード・ギアもさ…」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
嫁様「ミドルネーム、わざわざ出してないよね。『高瀬・賢一』で勝負しなよ。中点入れてさ」
ガーン!
ということで、「高瀬・賢一」をよろしくお願いします。
最後までありがとうございました。
フィクションです。