「あぁぁぁぁあ!」
と叫んだのはディテ(嫁さん)である。
「ど、どうしたん?」
家族全員の注目を集め、その理由を発表。
「イースト菌…入れ忘れた」
なるほど、パン焼き機の中から、パンあらざるものがおいでである。 発酵したかったろうに…悲痛な元パンの素の叫びが聞こえる。
パンの素「あれ?今日は膨らめないぞ?もしかして、またイースト菌さんがいない?またかよ!また入れ忘れたのかよ!ちょっと!これじゃ焼かれ損だ!せめてなんかの形になりてーよ!カチコチなり損だぁ!」
できたてホカホカのレーズンパンのはずが、これでは ほりたてホヤホヤのBIGじゃがいもじゃないか。
パン自身もショックだろうが、 明日の朝食のために分量を一つ一つ計り、明日の家族の笑顔のためにサービスでレーズンを入れ、できあがったものが置物にもならないカチコチの代物じゃ、ディテのショックたるや想像に難くない。かたいけど、かたくない。
そんな中、デリカシーのない男がこいつだ。
太一(息子:1歳)「あーちゃん!おをしろーい!」 (訳:お母ちゃん 面白い。) (超訳:お母ちゃん アホすぎ。)
そして爆笑つき
父として、ここは叱る。
アフロ「太一、人の失敗を…」 ディテ「ああ…太一に癒されるわぁ。ありがとう」
?!(失敗は笑いにした方が…ってのが正解?)
アフロ「なぁ?お母ちゃんアホやなぁ?」 ディテ「………」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ある人にとっては正解でも、ある人にとっては不正解ということが、世の中にはあるのだぞ
ということを、背中で息子に語ってやりました。
太一「とーちゃん!おをしろーい!」 (超訳:父さん その学び、しかと受け止めたよ)
ほなまた!