毎週月曜日と木曜日はゴミだしの日。 この日はギリギリ家を出ると間に合わない。が、どうしても体がその時間を覚えてしまっているので、結局その時間になってしまう。 性格も律儀なら、体まで律儀である。 「いってきます！」 と、ゴミ袋二つにいつもの鞄を両手にぶら下げ自転車にまたがる。 道路はくもった鏡みたい、ピキーンと凍っていて、転倒の恐怖を起こさせる。両ハンドルに荷物、道路はすべすべでスーパー運動神経の持ち主の私でもフラフラである。 日のあがらない、こんな時間に遠くから私の影を見る人は 「なにあの人？綱渡り？」 なんて思うかもしれない。綱渡り人生を図らずも表現してしまう今朝の一コマ。 それにしたってこんなにノロノロしていては電車に間に合わないのだ。勇気を振り絞って加速する。 加速すると不思議なもんで、両手の荷物もバランスをとるのを手伝ってくれているみたい。 おびえてフラフラしているより、えいやぁ！なんて突き進んだ方が人生うまくいくのかもしれない。なんてガラにもないことを考えていたら「神社付きゴミステーション」を通り過ぎてしまった。 キキーっ！急ブレーキに滑るチャリンコ。 あわてて戻り、 「ありがとうございます！」 神社かステーションか、どちらにでもなくお礼をいい、再び自転車にまたがった。 今日もなんだかイイ日になりそうである。
