朝はトイレにこもるのが私の習慣である。 出すもの出すのが一番心地良い。 心地良い瞬間には終わりがくるもので、後始末に入らなければならない。 「自分の尻は、自分で拭え！！」 とは、このことか。 ビリ、カラカラカ、ラ… おいおいおい… ４ｃｍのトイレットペーパーを吐き出し、空芯が空虚に数回回って止まる。芯についているものを集めても、私の尻拭いには到底足りはしない。 後は芯でなんとか頑張るか…私は頭上高くに置かれているトイレットペーパーの替えを眺めた。 普段あれを取るのは造作もない。が、今の状態で、どう立てばよいのだろうか。 …どう、すればよいのだろう… ふと私の目に止まったのは、詰まったときシュポシュポする、「先端にデッカい吸盤がついた棒」である。 普段はこれを使うことは滅多にない。が、今の状態では、昔欲しかった「孫悟空の持つ伸縮自在の如意棒」にも見えてくるではないか。 …ジャァァァァ… はてさて、かくして私の朝のお勤めは無事終わりを迎え、御不浄を後にしたのであった。 めでたしめでたし。
