「動物のお医者でしょう?動物のお医者じゃないでしょう?」
「う~ん、動物のお医者!」
「ぶ~!答えは動物のお医者じゃないでしたぁ!」
息子が意味不明のクエッションを出してきたのだが、これ、耳鼻科の話である。
娘、息子が苦手な耳鼻科。
その耳鼻科には意識してかしないでか、看板の周りにかわいい動物たちが描かれている。
お医者さんが超怖くて(大人にとっては淡々としているだけなので、セクシー坊主的には好きだ)、アレルギーの時期になると、
「耳鼻科いくか」
「いや。がまんする。ふぇっくしょん!」
「ほら、いこ、耳鼻科」
「いや、ふぇっく、だいじょ、ふぇっ、ぶ、だから、ふぇっくしょん!!目ぇかゆいっ!」
「やっぱりいこ。目、赤いし」
「いやだ。いきたくなくて、なみだ出てて、赤くなってるんだよ!」
あぁ…(回想)
娘子「泣いてんでしょ」
息子「ないてないもん」
娘子「泣いてる」
息子「泣いてない!」
娘子「泣いてんじゃん」
息子「泣いてないっていってんじゃん!!」…あと100回くらい続く
泣くのを隠すような年頃になってきた息子も、涙を流す恥ずかしさなんてどうでもいい!そんなことより動物(の描かれた)耳鼻科に行きたくないそうだ。
ま、涙を流すことは恥ずかしいことではないのだがね。
話を戻そう。
そんな息子が、動物じゃない(…動物の描かれていない)耳鼻科に行ってきたそうだ。
問題の出しっぷりから、よかったらしい。
「次もあの耳鼻科に行く!」
「あぁそう。名前は?」
「うーん、えっと、看護師さんがやさしかった!」
覚えてないんだね。覚えてないっていえばいいのに。
「またお母さんにお名前きこうね」
やさしい娘だこと。
「で、泣いたの?」
「え?…う~ん」
「泣いた?」
「いやぁ…」
「泣いたんでしょ?」
「ないたっていうより、ちょっとウソなきしちゃった」
泣いたっていえぇぇぇ!と心の中でツッコんだとさ。